TAX COLUMN 税コラム

住宅をリフォームしたときに使える税制優遇

所得税

2023.09.29

今回は住宅をリフォームしたときに使える税制優遇についてまとめています。

住宅関係の税制優遇として最初に思い浮かぶのは住宅を購入したときに使える「住宅ローン減税」ですが、住宅をリフォームしたときにも減税制度があります。(住宅リフォーム減税では住宅ローン等の利用がなくても適用できます。)

また、父母等からリフォーム資金を贈与してもらった場合にも一定の要件を満たせば贈与税が非課税となります。

住宅をリフォームしたときの減税制度

住宅リフォームといっても様々なものがあります。

まずは、対象となる住宅リフォームの種類と適用できる減税制度について確認します。

住宅リフォームの種類と減税制度

番号リフォームの種類リフォーム促進税制固定資産税の軽減額贈与税の非課税措置
省エネ1/3 減額
バリアフリー1/3 減額
耐震工事1/2 減額
多世帯同居対応△※1
長期優良住宅化2/3 減額△※2
上記以外

※1 1号工事~3号工事に該当する場合に限る

※2 1号工事~3号工事、4号工事、6号工事に該当する場合に限る

<リフォームの内容>

①省エネ・・・マイホームに対して一般省エネ改修工事を行った場合

②バリアフリー・・・マイホームに対してバリアフリー改修工事を行った場合

③耐震工事・・・・・マイホームに対して住宅耐震改修を行った場合

④多世帯同居対応・・マイホームについて多世帯同居改修工事をした場合

⑤長期優良住宅化・・マイホームについて耐久性向上改修をした場合

リフォーム促進税制

リフォーム促進税制とは、個人が自己所有している居住用家屋について、リフォームを行い、一定の要件を満たす場合に適用できる減税制度です。

<適用を受けるための要件>

 適用要件該当リフォーム番号    
自己が所有する家屋について、〇〇〇工事をして、H26.4.1~R5.12.31(注1)までの間に自己の居住の用に供していること①②④⑤
〇〇〇工事の日から6か月以内に居住の用に供していること①②④⑤
この特別控除を受ける年分の合計所得金額が3,000万円以下であること。①②④⑤
工事をした後の住宅の床面積(注2)が50㎡以上であり、かつ、床面積の1/2以上を専ら自己の居住の用に供していること①②④⑤
2以上の住宅を所有している場合には、主として居住の用に供すると認められる住宅であること①②③④⑤
〇〇〇工事に係る標準的な費用の額(補助金の交付がある場合には、補助金控除後)が50万円を超えるものであること①②④⑤
工事費用の1/2以上の額が自己の居住用部分の工事費用であること①②④⑤
8昭和56年5月31日以前に建築された家屋であって、自己の居住の用に供する家屋であること
9耐震改修をした家屋が、現行の耐震基準に適合するもの(注3)であること
10補助金等の額を差し引いた標準的な費用の額が50万円を超える住宅耐震改造または(および)一般省エネ改修工事を併せて行うこと
国税庁「タックスアンサー」の内容をもとに筆者が加筆

注 「〇〇〇工事」には、各リフォームの種類をあてはめ

注1 多世帯同居対応の場合は、平成28年4月1日から令和5年12月31日。長期優良住宅化は、平成29年4月1日から令和5年12月31日まで。

注2 床面積は登記簿で判断。店舗併用や共有建物の場合は、建物全体の床面積で判断。

注3 「増改築等工事証明書」等が発行されます。

税額控除の計算

住宅特定改修特別税額控除の控除額の計算方法は、以下の通りとなります。

控除額 = A×10% + B×5%

A:性能向上工事の費用(※1)の控除率10%限度額まで

B:性能向上工事に費用の控除率10%限度額超過分 + (その他の増改築等工事費用-補助金等)※2※3

※1 国土交通大臣が定めるリフォームの種類別の標準的な工事費用相当額-補助金等

※2 Bの控除対象となる工事費用は性能向上工事の費用と同額まで。

※3 Bの控除対象となる工事費用はAの工事費用と合計して1000万円まで

(国税庁 計算明細書)https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/annai/pdf/6-026-7.pdf

提出書類

適用を受けるためには、確定申告時に次の書類を提出します。

 書類該当リフォーム番号 
住宅耐震改修特別控除額・住宅特定改修特別税額控除の計算明細書①②③④⑤
建築士等が発行した「増改築等工事証明書」①②③④⑤
家屋の「登記事項証明書※1」などで床面積が50㎡以上であることを明らかにする書類①②③④⑤
介護保険の被保険者証の写し
都道府県・市区町村の長期優良住宅建築等計画の変更通知書の写し※2
国税庁「タックスアンサー」の内容をもとに筆者が加筆

※1「登記事項証明書」は、1の計算明細書に不動産番号を記載することで、添付省略可。

※2 計画の変更の認定があった場合には「変更認定通知書」の写し、認定計画実施者の地位の承継が合った場合には「認定通知書」および「承認通知書」の写し

固定資産税の軽減

住宅リフォームを行ったときに、適用要件を満たす場合には当該家屋の固定資産税の軽減措置を受けられます。

ここでは、鹿児島市を参考に内容をまとめています。

減額対象:住宅リフォームを行ったもので一定の要件を満たすもの

減額される額:翌年度の固定資産税の1/3~2/3

申告:改修工事完了後3か月以内

提出書類:固定資産税の減額適用申告書、リフォームの内容が確認できる書類等

(鹿児島市 HP)https://www.city.kagoshima.lg.jp/faq/kurashi/zekin/kaoku.html

リフォーム資金の贈与を受けた場合の非課税

概要

贈与税は、個人が受けた現金や財産などの贈与に応じて課される税金です。例えば、住宅の購入資金やリフォーム費用を親から援助してもらった場合には贈与税の対象となりますが、一定の要件を満たす場合には贈与税が非課税となります。

番号リフォームの種類贈与税の非課税措置
省エネ
バリアフリー
耐震工事
多世帯同居対応△※1
長期優良住宅化△※2
上記以外

※1 1号工事~3号工事に該当する場合に限ります。

※2 1号工事~3号工事、4号工事、6号工事に該当する場合に限ります。

非課税限度額

省エネ等住宅※1左記以外の住宅
1,000万円500万円

※1 「省エネ等住宅」とは、①断熱等性能等級4以上②一次エネルギー消費量等級4以上③耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)2以上④免震建築物⑤高齢者等配慮対策等級(専用部分)3以上のいずれかに適合する住宅であり、住宅性能証明書など一定の証明がされたもの

リフォーム等の要件

(増改築等の場合)

  • 増改築等後の家屋の登記簿上の床面積が40㎡以上240㎡以下であること
  • 床面積の1/2以上が居住用であること
  • リフォームが受贈者が自ら所有し、かつ居住している家屋に対して行われたもので、一定の工事に該当することについて証明されたものであること
  • リフォームに係る工事費用が100万円以上であること
  • 贈与を受けた年の合計所得金額が2,000万円以下であること
  • 父母や祖父母などの直系尊属からの贈与であること

細かな要件等のチェックは、国税庁の「住宅取得等資金の贈与税の特例に係るチェックシート」をご活用ください。https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/shinkoku/zoyo/tebiki2022/pdf/018.pdf

まとめ

住宅をリフォームしたときに使える税制優遇について説明しました。

住宅のリフォームといっても、様々な種類がありますがその内容に応じて減税措置が使える場合があります。

また、リフォーム資金を父母等から援助してもらった場合にも、一定の要件を満たせば贈与税は非課税となります。

それぞれに細かい要件等もありますので、リフォームをご検討されている方は事前のご相談をおすすめいたします。

この記事をシェアする